暗号計算機屋のブログ

なにか思いついたことを不定期に更新。

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

モンゴメリ乗算の累積加算における分割加算の証明

はじめに 今年の4月にFPGAをはじめたときにFPGAにDSP(乗算器)が多数あることを知った。 これでモンゴメリ乗算が高速化できるわけだがアルゴリズムをそのまま実装するとビット長の大きな累積加算が、ビット長とともに周波数が下がり性能がでない。 そこで分割…

FPGAで加算器を共有して面積を小さくする

このページで説明する加算器を共有して面積を小さくするテクニックは勝手に使っていいのかという質問がありました。 勝手に使っていただいて大丈夫です。 はじめに XilinxのFPGA(Artix-7)でDSPを使用せずにLUTで加算器を作る場合、加算器の入力を構成するLUT…

Xilinxの論理合成ツールと勝負してみた

はじめに 論理合成ツールは、これまでほとんど使ったことがなく、論理合成ツールの性能がどのくらいなのか、ちょっとだけ試してみた。 もちろん人間が作った論理と比較して、人間が勝ったから、ブログに投稿しているわけで、この初戦の結果だけで判断しない…

論理設計はどうやって学んだのか?

はじめに 僕の経歴を見ると早稲田の電気工学科を1992年3月に卒業し、同大学の大学院の計算機工学科を1994年3月に修士を卒業。 日立の中央研究所の超高速プロセッサ部に1994年4月に入社と、CPUとか暗号プロセッサとかを開発するのに最適な経歴です。 ところが…

ICF3-Fの技術と今後について

2018年9月5日 補足1、補足2を追加 2018年9月4日 修正: ICF3-Fは鍵長が2倍になると処理時間が2倍強と書きましたが4倍強の間違いでした。すいません。それでも内容に大きな影響はないと思います。 背景 結論を先に言うとICF3をFPGAでSSLアクセラレータにしたIC…